真恋姫†無双SS 董卓√ 第25話
俺は彼女を見て挨拶をした。
「やぁ、君が武芸者さん?俺は城から派遣された軍を率いている北郷って言うんだけど・・・君の名前を教えてくれるかな?」
だが、その台詞に彼女は感嘆の表情をした。
「へーー、うち自分から名乗る官軍の大将と初めて逢うたわ・・・・」
そして俺の顔をジロジロ見回しながら名乗りを上げた。
「おっと、うちは張文遠っていうケチな武芸者や。ふーん・・・・・なんかお兄さん官軍って感じがしやせんなぁ・・・」
「そう?まぁ、褒め言葉と受け取らせて貰うよ。」
「あははは・・・・・おもろいなぁ・・・・・気に入ったわ。」
張遼はその場にどかっと座るとこちらに正対した。
よく見ると布面積は広いものの結構目のやり場に困る格好をしている。
「で、何か聞きたいことが有るんやて?」
「あ、あぁ・・・・張遼さん・・・でいいのかな?実は少し前にこの村を襲った山賊について何だけど・・・」
「あぁ、あの野郎共のことやろか・・・・・」
「うん・・・・・撃退したって聞いたけど、何人くらい居たのかな?」
「ほんの20人くらいやったわ・・・・軽く撫でたら逃げ帰って行ったで」
「ふーん。本当に探りに来ただけなのかな・・・・・・近くの山砦に200人くらい籠もっているはずだけど再度襲撃とかは無かったの?」
「いーや、村長はんからはまた来られたら困るからって滞在するように頼まれたんやけど三日ほど音沙汰無しやな。」
「そうかぁ・・・・」
この村を偵察に来たのなら三日も山賊共がそのままにするとは思えない。
と、いうより偵察などする物だろうか?
200人の山賊ならこの程度の村はひと呑みだろう・・・・・
と言うことは別の理由で山賊達は山に籠もっているのでは・・・・・・
俺は無い頭で色々考えたが結論は出てこない。
「なんか難しい顔しとるなぁ・・・・あんま考えても良いこと無いで!」
そんな俺の表情を察したか張遼が声を掛けた。
「あ、あぁ・・・・有り難う張遼さん。参考になったよ。とりあえず山賊共は俺達が退治するから。」
「村長さん達も安心してくださいね。」
そうお礼をすると俺は村人から山の地理に詳しい人物を募った。
前方を囮にして後方から遊撃するという古今東西ありがちな戦法をとるためだ。
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コメント
読ませてもらいました。次回楽しみにしてます。
投稿: RuY | 2010年6月25日 (金) 03時26分