真恋姫†無双SS 董卓√ 第22話
次の日、俺は千の兵を与えられて山賊退治に向かうことと成った。
華雄将軍も一緒に帯同する。
慄然と並ぶ千の兵を見た俺の緊張はすでにMAXだった。
それは挨拶を求められて前に出たときの手足が同時に出る歩き方からも一目瞭然だった。
しかし、俺がしっかりしないと月や詠達に迷惑が掛かると思い、懸命に言葉を絞り出した。
「みんな、気を引き締めていこう。」
それが俺の第一声だった。
「おーーーーーーーっ!」
そんな言葉でも兵達は答えてくれる。
流石詠達が鍛えた兵だけのことはある。
俺が壇上から降りると、詠と、心配そうに見に来た月が待っていた。
「一刀様、本当に大丈夫でしょうか?」
月が尋ねるがそれには詠が答える。
「200人の山賊相手に千の精鋭を向かわせる訳だからね。いくら一刀が初陣でも問題無いわよ。」
「うーん、確かになぁ。敵よりも多くの戦力を用意するのは兵法の基本だけどな・・・・。」
「へー、そう言うことは知ってるのね。」
「あぁ・・・・でも少しやり過ぎじゃない?」
「ボクもそう思うけどね・・・・・月があんまり心配するから。」
「へぅーーー。」
詠の言葉に照れて顔を赤らめる月
「でも、心配してくれた有り難うな。」
そう言いながら俺は月の頭を撫でた。
「へぅーーーーーー。」
さらに照れる月の隣で詠は怒り出した。
「こらっ!何度も言ってるけど月はここの領主なの。簡単に撫でるなんて許されないんだから。」
「あぁ、ごめんごめん。初めてあったときの印象からどうも抜け無くってね。」
「まぁ、一刀の立場からまだ許されるけど・・・・・あまり馴れ馴れしくするのは許さないんだから。」
そんな感じで言う詠の姿が、なんだか可愛くって、つい詠の頭も撫でたくなってしまう衝動を俺は必死に耐えるのだった。
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コメント
読ませてもらいました。次回楽しみにしてます。
投稿: RuY | 2010年6月 8日 (火) 19時08分