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2010年6月16日 (水)

真恋姫†無双SS 董卓√ 第24話

「それで、詠・・・・・賈軍師からの報告だと近くに村があるそうだけど?」

俺は軍の補佐官に尋ねる。

「はい、ここから1里ほど離れた場所に有ります。」

「1里か・・・近いね・・・・その村は山賊達の被害は受けてないの?」

中国大陸で言う1里とは約400mのことだ。

「何度か襲撃されたとの報告はありますが今のところ防いでいるとのことです。」

「へぇ、凄いね。」

それを聞いた俺は少し考えた。

いくらこちらが5倍の戦力とは言え山砦に籠もっている敵相手に力押しではそこそこの被害が出かねない。

大切な兵達は出来るだけ減らしたくない。

「そうだ、その村に行って話を聞いてこよう。もしかしたら何か情報が得られるかもしれない。」

俺はその村に向かうことを補佐官に告げた。

補佐官には『別の者を向かわせれば』と反対されたが、俺は是非自分の目で見ておきたかったので充分な護衛を付けると言うことで説得した。

そうして村に斥候を出すと俺は村の中に入った。

村の周りには柵が張り巡らされそれは山賊に対する防護であることが推測された。

俺は門番と思える若者の案内で村長宅に案内された。

そして、村長と思われる初老の男性に話しかけた。

「貴方がこの村の村長さん?俺達は城から山賊退治に派遣された軍だけど少し話を聞いても良いかな?」

「これはこれは太守様のお気遣い有り難うございます。なんなりとお聞きください。」

恭しく返事をする村長。俺は少し疑問に思ったことを尋ねた。

「山賊達はこの村にも襲いかかったと聞いたけど良く無事だったね。見たところそんな被害も無いようだけど。」

先日の件もあるので若干色眼鏡だが最初から疑うのも良くはない。

「はい、山賊達は襲撃と言いましても下調べの序でのような感じでした。それに丁度今、当村に武芸者の方が逗留していましてその方が追い返してくれたのです。」

「へー、武芸者さんねぇ・・・・その方にお会い出来るかな?」

「あ、はい。丁度お礼も兼ねて当家にもてなさせて頂いて居ますので・・・・おい、張遼様を呼んで来てくれるか?」

村長は小姓に声をかけると呼びに向かわせた。

『・・・・・今、聞いたことのある名前が出てきたけど・・・・・・・・』

そう思ったときに奥から女性の声が聞こえた。

しかも、それは前の世界の友人から良く聴いた感じのイントネーションだった。

「ウチは堅苦しい事は嫌やねん。城の使いなんぞに会いたくなんかあらへんで」

「申し訳ありません。でも主のご指示ですので。」

「しょうがあらへんなぁー、世話になってるやから・・・・・顔を出すだけやで?」

そうして奥から現れた人物は年の頃は俺と同じくらいの美少女だった。

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またまた久しぶりの更新。

そしてこの子登場です。

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コメント

読ませてもらいました。次回楽しみにしてます。 霞

投稿: RuY | 2010年6月16日 (水) 23時30分

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